なれる!SE(小説)感想メモ

はじめに

 一部の人の間で話題の「なれる!SE 2週間でわかる?SE入門 (電撃文庫)」を読んだらなかなかおもしろかったので、感想をメモ。

なれる!SE」の対象読者は誰なのか?

 「『なれる!SE』は誰向けの本なのか?」ということは度々話題にあがります。
 私は以下の人が対象なのではないかと思います。

  • 同業他社の雰囲気が気になるコンピュータ関連職の人
  • 今の時代をベースにした、勇者の物語を求めている人
 なぜそう感じたのか、以下に記述していきます。

絶妙な職場設定

 主人公の職場の属性を列挙すると以下のようになります。

  • (たぶん)独立系
  • 中小企業(数十人規模)
  • エンドユーザ直取引
  • ネットワーク機器を取り扱う
 1個以上当てはまる職場に勤務している人は多いと思うのですが、全部当てはまる人は少ないと思われます。
 私はこの設定を「大変興味深い」と感じています。
 この設定により、「同業他社がどのような感じなのか、知りたい」という欲求を持つ人を幅広くフォローすることができます。

仕事とは

 以下のようなことを考えたことがある人は、多いのではないでしょうか。

  • この仕事をいつまで続けるべきなのか
  • この仕事が自分にやれるのか
 主人公は、形を変えこのことを度々考えます。
 これは、実は困難に立ち向かう人を主体にした場合によく扱われるテーマではないでしょうか。

 舞台こそ現代ですが、テーマはある種王道です。

 ただ、オチも現代的ですので、そこは賛否両論かも。

さいごに

 というわけで、なかなかお勧め。
 挿絵が可愛らしいので、電車で読むと周りの目が気になるかもしれないのが、玉に瑕 。