工数見積もり手法のCOCOMO II 2000が意外と興味深い

はじめに

 「COCOMOと言うと情報工学の教科書に出てくるなんだか古いもの」というのが私の認識だったのですが、目次を見てみたら私の好奇心をくすぐったので、どうくすぐったかメモ。
 COCOMO II 2000は、http://csse.usc.edu/csse/research/COCOMOII/cocomo_downloads.htmからダウンロード可能です。

好奇心をくすぐった章のタイトル

2. Sizing
    2.2 Counting Unadjusted Function Points (UFP)
    2.3 Relating UFPs to SLOC

 ファンクションポイントで求めた値を、ソースコードの行数に換算するらしいです。
 換算時には、言語の違いも考慮しています。ただ、C#PHPといった最近使われるようになった言語については、変換レートテーブルに変換に使用する定数が掲載されていません。
 探せば誰かが提唱している値が見つかるかもしれませんけれども。

6. COCOMO II: Assumptions and phase/activity distributions
    6.2 Waterfall and MBASE/RUP Phase Definitions
    6.4 Waterfall and MBASE/RUP Activity Definitions

 「RUP」という文字列に注目です。Rational Unified ProcessをCOCOMOが考慮しているとは。
 すなわち、反復型開発の一方法論を考慮していると言うことです。
 COCOMOは、ウォーターフォールしか考慮していないものだと思い込んでいました。

 あと、これは目次じゃないのですが、P67に興味深い値が載っています。

6. Person-month definition. A COCOMO PM consists of 152 hours of working time.

 1ヶ月152時間という値は、休暇、病気等を考慮した経験則であるとのこと。
 わたしは1ヶ月160時間ぐらいという認識で仕事をしていたので、気をつけねば……。

さいごに

 COCOMO II 2000が実務に直接役立つかは不明ですが、仕事を進める上でのヒントは載っていそうな感じです。
 利用できる機会があったら、こっそり利用してみたいと思います。