読書メモ:ザ・マインドマップ
読もうと思った理由
仕事でマインドマップを使ったのですが、「なぜ樹状に描かなければならないのか」という辺りが飲み込めずもやもやしていたため。
ザ・マインドマップ(2005/11/2、ダイアモンド社、トニー・ブザン、バリー・ブザン、神田昌典訳)を読めばちょっとはすっきりするのではないかと思ったことが読んでみたきっかけです。
全体を通しての感想
マインドマップは、ある種の人間にとっては不自然な発想法だったりしないのか、という辺りに疑問を持った。
というのは、オブジェクト指向を連想したため。
オブジェクト指向は、ある種の人間にとっては物事を捉えやすくするものの考え方なんだけど、実際はオブジェクト指向になじめない人に仕事をしていると良く遭遇する。
オブジェクト指向の訓練不足なのかもしれないけれど。
マインドマップは訓練しないとなじめない人が居そう(本書に練習法が掲載されているのはそういうことだろう)なので下記のことが気になる。
- どの程度の時間練習したらものになるのか。
- チームの一部のメンバーがマインドマップを知らない状況かでは、どのような制約が発生するのか。
- マインドマップで問題を解くとどの程度時間短縮になるのか。
- マインドマップだと独創的な解決策がどの程度浮かびやすくなるのか
とはいえ本書にはその辺については定量的に書かれていなかったので、試してみないと現実的な時間で役に立つのかはわからないんだろうなぁ。
以下は部単位のメモ。
第1部 脳は脅威のメカニズム
脳はすごいという話と、普通のノートのとり方が脳にとって良くないというという話。
脳というとらえどころの無い事柄について、情熱的に文章が書かれてて、「これを読んでいくと何か騙されるのではないか?」と少し不安になる。
まあ、杞憂なんだろうけど。
第2部 脳の力を全開にする準備
「ある単語から別の単語を10個連想する」ということを4人ですると案外かぶらないらしい、という話。この話は興味深い。
でも、脳のすばらしさを相変わらずアピールしていてなんか怖い。本の著者の国では、これぐらいのアピールをしても平気なのだろうか?日本なら読む人の多くが気持ち悪がりそうだが……。
第3部 マインドマップの作り方
マインドマップのルールとアドバイスの話。
人からマインドマップというものについて5分ぐらい説明を受けた後マインドマップを描くとして。
その際に実行しなさそうな事柄が案外大切そうである。
いろんな色を使う、絵を使うなどなど。
マインドマップは脳のシナプスの比喩から描き方が提案されているのだと思い読んできたのであるが、気になったことがある。どうしてマインドマップの例として木を模したものが出てくるのだろうか。
見た目が面白くて樹状ならば何でもあり?